Daily Cargo 2025年2月26日掲載 「越境EC物流特集」 自動梱包導入、効率化で需要対応
kikaku
自動梱包導入、効率化で需要対応
航空集配サービスはeコマース(EC)市場の拡大に対応し、通販事業の強化を進めている。首都圏のEC対応拠点とする幕張ロジスティクスセンター(千葉県習志野市、以下、幕張LC)では、昨年4月に自動梱包装置を導入。作業の効率化を図るとともに、土日対応を開始し、EC事業者のニーズに対応している。
幕張LCでは医療医薬関連や玩具、販促品、食品、アパレル、雑貨など様々な通販貨物の取り扱いを行っている。月間の取り扱い件数は国内外合わせて6万件ほどあり、在庫保管から受注代行、流通加工、運送状の発行、発送といった一連の物流サービスを提供している。
流通加工では、検品、通電などの検査、詰め合わせ梱包・ラッピングなどテーラーメードの対応が可能だ。
土日対応を開始して営業日は増えたが、陣容は既存のスタッフで対応している。それを可能にしたのが自動梱包機の導入だという。配送業者の仕様に合わせたケースの製函から送り状の貼付を自動で行うことができるもので、1時間当たり600ケースを作成できる。作成するケースもポストイン可能なコンパクトサイズから80サイズの中型まで設定できる。同じ量の作業をする場合、従来では10人ほどの作業員が必要だったが、2人で行えるようになったという。作業員は製函されたケースに、商品と緩衝材を箱詰めするだけで、後は封函まで自動で行われる。
包装資材メーカーのレンゴーと協業し、同社の包装パッケージシステム「Smart Postin」を導入した。国内では初の導入事例だという。幕張LC用にカスタマイズし、作業のモニタリング機能を備えた他、のり付けで封函できるようにするなど安全性にも配慮した設計にした。
幕張LCの伊橋佳宏所長は自動化などのDXをさらに推進して荷主やフォワーダーなどのEC事業をサポートしていきたいとする。「土日対応を行うに当たって、値上げは実施しておらず、効率化によるコストダウンで対応している。DXを推進することで、顧客の販売拡大に貢献していく」と話す。今後、さらなる自動梱包機の導入や自動化機器を使用した夜間作業の拡大なども検討していくという。
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幕張の拠点に自動梱包装置を導入した