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医薬品専門チームを設置

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医薬品専門チームを設置 


 航空集配サービスはロジスティクス営業本部に医薬品物流の専門チームを設置するなど、関連物流を強化している。同社は主要空港を中心に保冷施設を展開。成田空港に関しては、空港外の成田ロジスティクス支店(千葉県山武郡芝山町 成田エアポート物流ビジネスセンター内)に三温度帯の保冷倉庫「KCOLD」を完備。保税蔵置場での保管、保冷貨物輸送のワンストップ対応を可能としている。
 近年は医薬品関連貨物の取り扱いを重点的に行っており、温度モニタリングやペストコントロールなどの品質管理、専任スタッフへの教育などを一元的に運営する体制も確立している。
 「KCOLD」の主な構成は、前室(プラス15~25度、66平方メートル)、定温庫(プラス15~25度、264平方メートル)、冷蔵庫(プラス2~8度、211平方メートル)、冷凍庫(マイナス15~マイナス23度、23平方メートル)。保税蔵置も可能であり、温度管理下で通関手続きができることも特色だ。
 全扉にはエアカーテンを設置。保冷庫内での温度変化を防止。保冷庫内で貨物の搭降載を含めたコンテナの取り扱いも可能だ。保冷コンテナ充電用の電源(200ボルト)も設置している。各エリアの温度が異常値を示すような場合には医薬品担当者への緊急通知が発信される体制を整えている(24時間365日管理)。
 従来の保冷車に加えて、医薬品専用車両の導入も計画し、より柔軟に顧客ニーズに対応できる体制を強化する。需要動向を見極めながら施設拡張、陣容増加、車両増強も計画する。
 今後、GDP(医薬品の適正流通基準)法制化も見込まれる中で、高度な品質マネジメントシステムの構築に努めている。海外事例や荷主の品質基準、フォワーダーの対応状況などから得たノウハウを基に、独自の医薬品取扱いサービスを構築。顧客ニーズに的確に対応できる体制を整備している。
 専門チームの責任者を務める成田ロジスティクス支店の川嶋健善副支店長は「手順書の整備、品質マネジメントシステムの構築を進めるとともに、専任スタッフへの教育を何より重視している。文書管理などのソフト面の対応も強化し、高品質サービスを追求する」と話す。航空集配サービスは4月にAEO制度の特定保税承認者の認証を取得。セキュリティーの観点からも体制強化に努めている。

写真キャプション
ロジスティクス営業本部の専門チームを中心に高品質サービスを追求(写真左から野口孝三営業推進課長、湊紀代子氏、三浦敏明取締役ロジスティクス営業本部長、木下佳奈主任、川嶋健善成田ロジスティクス支店副支店長)

成田ロジスティクス支店にある「KCOLD」施設