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【成田空港特集2022】航空集配サービス 生鮮保冷機能、医薬品扱いを強化 Dairy Cargo掲載

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【成田空港特集2022】
航空集配サービス 生鮮保冷機能、医薬品扱いを強化

 

 航空集配サービスは成田空港隣接地で、フォワーダーの荷役業務などを行う「成田ロジスティクス支店」(芝山町岩山)と航空輸入生鮮食料品をメインに扱う「成田支店」(芝山町香山新田)の2拠点体制で業務を行っている。

 成田支店では昨春、品質向上を目的として温度管理設備の改修を実施するとともに、需要の多い10度、5度のクール室/冷蔵庫の面積を拡大した。現在の温度管理設備は、18度が820平方メートル、10度のクール室1820平方メートル、5度が1785平方メートル、2度が195平方メートル、マイナス5度が200平方メートルだ。品質維持に対するニーズの高まりから、商品特性に合った保管・作業スペースを用意している。

 21年度(21年4月~22年3月)の成田支店の取り扱い数量は、前期比5%ほど増加したが、新型コロナウイルス感染症流行前の水準は下回った。航空輸送スペースの縮小や外食産業の消費低迷などで輸入生鮮食料品が減少している。

 同支店は生鮮輸入需要の落ち込みに対し、千葉・茨城エリアの地場農産品、食品や加工食品原料などの国内輸送需要の取り込みを図っていく。同支店には保冷輸送が可能な車両を含む9台のトラックを配置しており、車両の稼働を高めて対応する。同支店の津本雅弘支店長は「当社は全国配送網を有し、ニーズに幅広く対応できる。顧客にそれらメリットを提示していく。成田ロジスティクス支店と連携し、潜在的な輸出入需要の開拓にもつなげたい」としている。

 成田ロジスティクス支店では医薬品取り扱いのさらなる拡大を目指す。5年ほど前から医薬品専任チームを設け、GDPガイドラインに準拠した自社QMSの構築など品質向上に取り組んできた。18年には3温度帯対応の医薬品専用庫を増設、ソフト面・ハード面双方の強化を進め、医薬品の取り扱いは直近4年間で3倍以上に増加した。同支店の佐藤佑樹副支店長は「GDP(医薬品の適正流通基準)対応など先行して取り組んできたものの、求められる品質水準は年々高くなっている。温度管理方法や輸配送面など、さらなる品質向上に取り組んでいく」と意気込む。

 直近の具体的な取り組みとしては、医薬品専用の自社車両導入を計画。顧客のニーズへの柔軟な対応につなげる。アクティブ/パッシブ型の温度管理コンテナ・容器の対応も進める。「様々なサービスやソリューションの扱い実績はあるものの、新規参入も増えている。フォワーダー共同上屋として、どんなサービスにも幅広く対応できる体制を整えていく」(佐藤副支店長)。

 

写真キャプション:成田支店の津本雅弘支店長㊨と成田ロジスティクス支店の佐藤佑樹副支店長