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越境EC物流特集 Dairy Cargo掲載

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保税モデルで差別化、AEO取得も

 

 航空集配サービスは通販支援物流事業の拡大の一環として、越境eコマ ース(EC)の強化に取り組んでいる。千葉県習志野市に構える「幕張ロジスティクスセンター」(以下、幕張LC)では新たに倉庫の一部を保税蔵置場とし、併せてAEO制度の特定保税蔵置場の認定を取得する計画だ。既に国際エクスプレスやEMSサービスを利用した越境ECの取り扱いを行っているが、保税モデルのサービスを提供することで他社との差別化を図るとともに、物量の底上げを図っていく。
 
 通販物流の業務で培った受注代行や流通加工などのノウハウと、国際物流の強みを生かして越境ECの保税モデルを確立し、差別化を図っていくという。幕張LCの伊橋佳宏所長は「越境 ECに参入する企業の増加が続いており、需要に期待している。エクスプレスやEMSを利用した直送型モデルはどの物流企業でも提供できるが、当社は保税モデルをサ ービスメニューとして用意し、顧客ニーズに応えていきたい」と話す。
 
 保税モデルの提供による荷主の物流の効率化を実現する。通常、首都圏での大量ロットの輸入EC貨物の場合、空港や港に到着後、保税倉庫で通関後、都内の倉庫に横持ちして配送を手配する流れが多い。幕張LCでは都内に近い立地で、外貨の状態で保管し、必要な時に通関して直接配送することで、横持ちなどの手間やコスト削減を可能とする。
 
 輸出についても、まとめて出荷してコストを抑えたいという顧客ニーズに対応。国内・海外両方の在庫拠点としての活用にも対応でき、フォワーダーや通関業者と連携して必要分の商品を直接、空港上屋に搬入することができる。
 
 幕張LCでは近年、流通加工やシステム連携といった機能強化にも力を入れている。在庫保管から受注代行、流通加工、運送状の発行、発送といった一連の作業を提供しているが、流通加工では、検品、通電などの検査、詰め合わせ梱包・ラッピングなどテーラーメードの対応が可能だ。システム面では、顧客の受注システムとデータ連携をしており、ECサイトでの購入確定後、自動で発送指示を受け取る仕組みを構築している。

写真キャプション
幕張LCでは各種流通加工のサービスを提供している