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【国際物流総合展特集】成田で大型医薬専用施設を整備 Dairy Cargo掲載

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成田で大型医薬専用施設を整備

 航空集配サービスは成田空港近郊に構える「成田ロジスティクス支店」(成田エアポート物流ビジネスセンター内)で医薬品専用施設を増床する。同拠点では以前より入居施設の1階で医薬品専用の三温度帯施設「KCOLD」(計564平方メートル)を運営していたが、スペースを借り増しし、医薬品専用施設を整備している。物流企業が運営する成田地区での医薬品専用施設としては、最大級の規模になると見られ、温度マッピングの実施等を経て、年内から年明けに稼働させる計画だ。

 医薬品施設の拡充は医薬品の物流ニーズ増加と要求される品質・サービスの高まりに応えてのものだ。同社は医薬品の取り扱いに注力しており、成田ロジスティクス支店では過去数年でKCOLDの機能や空調庫を拡充しているほか、スタッフ・設備面でGDP(医薬品の適正流通基準)準拠の体制を整えてきた。大ロットでの一時保管、付加価値サービスなどのニーズが増えており、さらなる強化を図る。

 新たに整備する施設も3温度帯の施設で、冷蔵庫、定温庫にはそれぞれ、入出庫時の急激な温度変化を防ぐための前室を設ける。既存のKCOLDも前室は設けているが、冷蔵庫から貨物を出し入れする際は定温庫を通るかたちだった。それぞれの前室には外気の侵入を防ぐエアシェルターを備えたトラックドックを設け、トラックから直接、温度管理貨物を出し入れできるようにする。海上コンテナにも対応するという。

 また空調機の数を増やし、ファンを新たに設置するほか、入り口に外気や虫の侵入を防ぐエアウォールを設置する。最先端の温度計測・管理、セキュリティのシステムも導入し、運用面でも高スペックの施設を整備するという。また、非常用電源の増強も予定する。さらに温度管理コンテナの需要にも応え、200V電源を20基以上設置し、同時充電も可能な仕様とする。

 施設のほか、来年度を目処に医薬品専用車両の導入も計画しており、段階的に増車していくという。さらにGDP認証や国際航空運送協会(IATA)のCEIVファーマ認証の独自取得も検討していくほか、国内の医薬品保管に対応するための許認可取得を目指す。

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成田地区で最大級の医薬品専用施設となる