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【越境EC物流特集】保税対応で海上輸入取り扱い増 Dairy Cargo掲載

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保税対応で海上輸入取り扱い増


 航空集配サービスは国内通販の物流で培ったノウハウに保税物流の機能を組み合わせ、越境eコマース(EC)を行う荷主をサポートしている。首都圏では千葉県習志野市の幕張ロジスティクスセンター(以下、幕張LC)で、昨年3月に施設の一部を保税蔵置場とし、併せてAEO制度の特定保税蔵置場の認定を取得した。海上輸送で輸入したEC商材を全国の配送網を使って、消費者まで配送するスキームで引き合いや取り扱いが増加傾向にある。

 幕張LCでは在庫保管から受注代行、流通加工、運送状の発行、発送といった一連の作業を提供。国内外合わせて月間6万件ほどの通販貨物の発送を扱う。流通加工では、検品、通電などの検査、詰め合わせ梱包・ラッピングなどテーラーメードの対応が可能だ。

 越境ECについては保税許可の取得で、海上・航空の各モードでの輸入、通関、全国配送という一貫輸送のスキームが強化された。同社では関西でもEC貨物の取り扱いがあり、配送先に応じて東西で揚げ地を分けて、配送コストを削減するなどの取り組みも行っている。

 輸出に関しても拡大を進めていく。現在はエクスプレス事業者や国際郵便での発送を行っている案件があるが、保税機能を生かし、フォワ―ディングと絡めたスキームを提案していく。幕張LCの伊橋佳宏所長は「売れ筋商品をフォワーダーのサービスで輸送し、その他は国際宅配で輸送するといったモデルを構築していきたい。国内通販、海外向けの双方ができるのは強みだ」と話す。

 オペレーション向上にも注力している。幕張LCではこの2月に自動梱包機の導入を控える。通販に適した梱包を自動化できるもので、最大1日1万個以上の処理が可能という。国内外のEC市場の拡大から需要増だけでなく、ニーズも高度化している。航空集配としても効率化を図ることで荷主のサポートを行っていきたいとの意向だ。子会社のKSプレミアムスタッフは物流アウトソーシング事業の一環として近年、EC貨物のフルフィルメントサービスにも注力しており、連携した取り組みも実施していく。


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伊橋佳宏所長