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【CEIVファーマ特集】成田地区で最大規模の専用庫稼働 Dairy Cargo掲載

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トラック後部を直接ドックインできるエアシェルターなど高機能な温度管理設備を採用.jpg

成田地区で最大規模の専用庫稼働


 航空集配サービスは成田地区で最大級となる医薬品専用庫を運営している。昨年11月、成田ロジスティクス支店(千葉県山武郡芝山町)で温度管理施設「NRT-KMedical」(以下、KMedical)が竣工。同施設はGDP(医薬品の適正流通基準)準拠の医薬品専用庫で、既存の医薬品専用施設「KCOLD」と合わせて約2500平方メートルの規模がある。

 KMedicalは冷凍・冷蔵・定温対応の5室(冷凍1、冷蔵2、定温2)と、冷蔵、定温庫には急激な温度変化を防ぐための前室があり、計7室の構成。総面積は約1950平方メートル。冷凍含め各保管エリアへのフォークリフト入室も可能で、各温度帯の貨物を出庫直前まで蔵置できる。

 スペックや機能にも優れ、冷蔵、定温の前室にはそれぞれ、トラック後部を直接ドックインできるエアシェルターと、外気流入や塵芥・虫の侵入を防止するエアフェンスを採用。極力内部温度や衛生環境を維持できる。セキュリティ面でも入退室管理システムを導入し、担当者以外、施設を開閉できない作りとなっている。

 温度管理では、空調設備とエアー搬送ファンを室内に満遍なく配置して、空気を循環させることで温度ムラを解消させている。モニタリングでは計測器メーカーのヴァイサラ社のシステムを採用した。リアルタイムでの温度・湿度の監視、データ取得が可能。電子記録・電子署名に関する規則Part11に対応し、GxP(各種医薬関連法規制・基準)に準拠した文章作成が行えるほか、データ改ざんが不可となっており、コンプライアンス面にも優れる。また、温度計測のロガーの校正も庫内で実施できるため、ダウンタイムを削減できる。

 倉庫内各所には200Vの電源を計23基設置しており、各温度帯内でアクティブコンテナの取り扱いが可能だ。各種パッシブコンテナの取り扱いも可能で、調温にも対応している。バックアップ体制も万全としており、空調設備能力は各室余力を設け、一部故障などの際でも設定温度を維持する。8時間の全設備稼働を維持する非常用電源も設置予定だ。

 同社では近年、医薬品の取り扱いに注力しており、施設増強もその一環。品質管理専門部署や医薬品専門チームを設けるほか、自社の品質マネジメントシステム(QMS)にて医薬品の取り扱いを行っている。


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エアシェルターを設置するなどスペックにも優れる