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食品の総合サービス強化

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食品の総合サービス強化

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 航空集配サービス(本社=千葉県習志野市、堀越大吉郎社長)は成田地区において、生鮮品の航空輸入業務で築いてきた全国への配送網を利用し、食品の総合サービス強化を進めている。従来から取り扱いの多い市場向けの業務から、量販店・外食企業へ顧客領域を広げるとともに、配送網を利用して航空貨物だけでなく海上、国内貨物を総合的に扱い、事業成長を図る。

 同社の生鮮営業本部成田支店では、成田空港近郊に物流センターを構え、輸入生鮮貨物を取り扱う。市況変化に応じて業域を拡大しており、日本各地の生産地・市場を結ぶ輸送ネットワークの強化に加え、近年は海上輸送を含めたネットワークの構築にも取り組んでいる。成田支店でも海上コンテナのデバンニングを行うケースもある。

 量販店向けでは、輸入貨物を販売先に合わせて仕分けや加工を行い、物流センターやデポへ配送するサービスを展開する。細かい配送管理が要求されるが、品質向上に向けて質向上に向けて配車体制を強化、車両も昨年3月に3台、さらに6月に3台増やした。今別府格・生鮮本部副本部長・成田支店支店長は、営業方針について「当社が量販店の対応を強化することで、輸入者であるお客さまは市場と量販店への販売が可能になる。以前から実施していたが、昨年あたりから特に力を入れている」と話す。

 成田空港近郊では、成田ロジスティクス支店もGLP成田の1階にスペースを構え、保税業務、保管・集荷・梱包などの各種サービス、輸入貨物の通関後の輸送などを手掛けている。保税蔵置場の面積は1万548平方メートル。多数のRA事業者から指定を受け、保安管理も万全だ。陣容は90人程度。

 成田ロジスティクス支店では、近年、クールチェーンの強化を図っている。保冷倉庫を活用したクールチェーン・サービス「K-COLD」を提供。同サービス関連の施設は定温庫(プラス19度、約264平方メートル)、冷蔵庫(プラス5度、約211平方メートル)、冷凍庫(マイナス25度、約23平方メートル)、前室(プラス19度、約66平方メートル)という構成だ。

 ロジスティクス営業本部の野口孝三営業推進課長は、ハードだけでなくソフトの強化が重要と話す。「昨夏くらいから引き合いは増えてきたが、お客さまからの要望は個別化し、厳格な温度管理・手順が要求されるようになっている。保冷設備があるから良いのではなく、適正な温度管理を行い、維持していく体制を構築していく」としている。

 同拠点ではまた、ITシステムを活用した入出庫管理も強み。入出庫情報を専用端末で登録、貨物情報はデータ化され、顧客にPDFなどのフォーマットで送信し、入庫貨物の見える化を実現。5年前から導入しているが、顧客からの評価も高いという。成田ロジスティクス支店の川嶋健善副支店長は「今後もシステムを活用し、作業を機械化することで人為的なミスの撲滅と、作業速度の向上を両立したい。品質向上の一貫として今後も注力していきたい」と話す。

 AEO倉庫業者の認定に向けて準備も進めており、早期の取得を目指す。三浦敏明取締役ロジスティクス本部長兼支店長は「目下の目標はAEO認証の取得。貨物のセキュリティー管理強化と法令順守の体制構築を急ぐ、AEO取得後には第二倉庫を含めての展開も考えていきたい」と話している。

 


■写真キャプション
成田ロジスティクス支店は、GLP成田の1階にスペースを構える